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整理方法

「遺言」と聞くとマイナスのイメージを抱く方も多いのではないでしょうか。実際、「遺言」という言葉は人の死を連想させるものであり、遺言を書こうと考えていらっしゃる方でも尻込みされるかもしれませんし、家族や周囲の方はなおのこと、口にしにくいでしょう。また、いざ書こうと思っても書き方がよく分からないなどといった手続き上のお悩みもよく耳にします。
そもそも「うちの子どもたちが自分の財産で揉めることはない」と考える方も多いようです。もちろん、相続が発生してスムーズに協議が整うことも多いのですが、相続に伴う争いは後を絶ちません。実際、私どもは、これまで多くの相続紛争を見てきました。ひとたび、親族間で遺産争いとなると、親交は途絶え、たとえ解決しても壊れた親交の修復は困難です。まさに「争族」となり、故人が見ればとても悲しむのではないでしょうか。このような争いは、遺言があったなら起こる必要がなかったのではないかと思うこともしばしばあります。
このように、遺言を残すことは遺志の実現のためのほか、残されたご家族たちのためにもなるのだといえます。
とはいえ、遺言を残してもこれが元で争いになるのでは意味がありません。
遺言の作成は、法律上、厳格な要件を備える必要があり、相続人の立場や生活、また、遺留分という相続人固有の権利に配慮した財産の振り分けが重要となります。
私どもは、これらを十分に配慮し、紛争、遺言を実行するときの混乱の回避を念頭に遺言者の遺志の実現を図ります。
また、私どもは遺言執行業務も行います(遺言執行とは、遺言に書かれた内容を実際に実現する人のことです)。私どもは法人であるがゆえに、永続的に存続しますので、遺言執行者に適しているといえます。
なお、以下に遺言について注意点等を記載しております。

遺言の作成
一.遺言を書かなかったら・・・
  • 相続発生後、通常は遺産分割協議
    手続きの流れ
    遺産・相続人調査 → 遺産分割案提示 → 遺産分割協議成立 → 遺産の名義変更等
    (相続放棄・限定承認・相続分譲渡・寄与分・特別受益)
    • 相続人がいない → 相続財産管理人選任 → 特別縁故者(又は国庫)
    • 相続人が多数 → 協議が困難
    • 相続人間で紛争 → 遺産分割調停→家事審判
    • 相続人の一部が行方不明 → 不在者財産管理人選任
    • 相続人が認知証 → 成年後見人選任
    • その他
  • 相続発生後、何もしない
    法定相続分にて共有
二.遺言でできること
  1. 法定相続分と異なる割合を指定 ex:面倒を見てくれた子に多く
  2. 相続人でない人に遺産を分け与える ex:慈善団体・内縁の妻
  3. 各々に相続財産を指定 ex:長男に株式と自宅、長女に預金
  4. 認知 ex:内縁の妻の子
  5. 廃除 ex:不良(虐待・重大侮辱・著しい非行等)の相続人に遺産を与えたくない・・・
  6. 負担付遺贈 ex:遺産を与える代わりに残された妻の介護を頼みたい。犬の世話・・・
  7. 遺書としての役割(望むこと)ex:葬儀方式、兄弟仲良くしろ、俺の夢を代わりに実現してくれ・・・
三.遺留分とは
  1. 法定相続人が自ら権利行使すれば取得できる財産の範囲
    権利行使(遺留分減殺請求)をしなければ取り戻せない
    ※行使期間 遺言者の死亡及び遺留分の侵害を知って1年以内、知らずとも相続開始から10年以内
  2. 遺留分割合
    直系尊属(父母・祖父母)のみが相続人 → 遺産の3分の1
    その他の場合 → 遺産の2分の1
    兄弟姉妹 → なし
  3. 遺留分算定基礎遺産
    被相続人の死亡時の財産+特別受益+相続人以外への贈与(一年より前の贈与は悪意要する)
  4. 遺留分の放棄
    家庭裁判所の許可
四.遺言を書ける人
  1. 満15歳以上の者 → 親権者の同意も不要
  2. 成年被後見人 → 一時回復時において医師2人以上の立会を要する
  3. 本人のみ → 代理人不可
五.遺言の種類(自筆証書遺言)
自筆証書遺言
全文・日付・氏名を自書し、これに押印
  • 全文 → 横書○、外国語○、ワープロ×
  • 日付 → 特定できる日でなければならない ex「吉日」×
  • 氏名 → 誰であるか特定できればOK
  • 自書 → 代筆(一部でも)×、ワープロ(一部でも)×、録音×、ビデオ×
  • 押印 → 三文判○ 拇印△
加除その他の変更 場所を指示し、これを変更した旨を附記して、特にこれに署名し、且つ、その変更の場所に印をおさなければ、その効力がない。
長所
  • 簡単
  • 費用がかからない
短所
  • 紛失・改ざんの危険
  • 無効の危険
  • 家庭裁判所の検認手続き必要
公正証書遺言
方法
  1. 証人2人以上の立会
    非適格承認:未成年者・推定相続人・受遺者及びその配偶者並びに直系血族等
  2. 遺言者が遺言の趣旨を公証人に口述
    口がきけない場合は通訳人の通訳による申述又は自書
  3. 公証人が遺言者の口述を筆記し、これを遺言者及び証人が読み聞かせ、又は閲覧させる。耳が聞こえない場合は筆記した内容を通訳人の通訳により遺言者又は証人に伝える
  4. 遺言者及び証人が筆記の正確なことを承認した後、各自これに署名し、印を押す。遺言者が署名することができない場合は、公証人がその事由を付記して署名に代えることができる。
  5. 公証人がその証書は前4号に掲げる方式に従って作ったものである旨を附記して、これに署名し、印を押す
長所
  • 公証人が保管 → 紛失しない
  • 公証人および証人が介在 → 安全確実(無効となりにくい)
  • 家庭裁判所の検認手続き不要
短所
  • 秘密にできない
  • 費用がかかる
  • 面倒
秘密証書遺言
方法
  1. 遺言者の署名及び押印
  2. 封入し、ア)の印鑑にて封印
  3. 公証人及び証人2人以上の前に封書を提出して、自己の遺言である旨、筆者の氏名・住所を申述する
  4. 公証人が提出した日付、遺言者の申述を封紙に記載し、遺言者及び証人と共にこれに署名、押印する
    ※自筆証書としての要件が備わっていれば自筆証書遺言としてOK
長所
  • 証書の作成容易(ワープロ作成、代書でも可能)
  • 秘密の保持
  • 手数料が安い
短所
  • 無効のおそれ(内容が確認できない)
  • 紛失のおそれ
  • 面倒
  • 家庭裁判所の検認手続き必要
六.遺言の種類(特別方式遺言)
  • 死亡危急者遺言
  • 伝染病隔離者遺言
  • 在船者遺言
  • 船舶遭難者遺言
七.遺言執行者について
遺言執行者の就職
  • 遺言による指定 → 遺言者承諾
  • 家庭裁判所による選任
    ※相続人、受遺者も遺言執行者になれる。
    専門家を遺言執行者とすればラク。しかし、費用が必要。
    相続に以外の者が受遺者の場合は、選任しないと相続人の協力が必要となるなど面倒
遺言執行者の職務
  • 財産目録の調整および相続人への交付
  • 相続財産の管理
  • 遺言の執行に必要な一切の行為
    ex 預貯金の解約、株式・不動産等の名義移転、訴訟の当事者
八.遺言の変更・撤回
後になされた遺言が優先する
→ 遺言で、先の遺言を撤回すればよい(撤回の撤回はダメ)
→ 前の遺言の内容と抵触する遺言は、抵触部分が撤回となる
遺言作成後にその内容と抵触する生前の行為
→ 撤回
ex「土地Aを長男に相続させる」としたが生前中に他人に売却した
遺言者による遺言書の破棄または遺産の滅失行為
→ 撤回

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